2011年 06月 16日
ぷちくん
ぷち

その名前の由来は「プチトマトみたいに小さくて可愛いいから」

なんとも単純です



そんなプチ君に出会ったのはもう16年も前のこと

当時会社の先輩であったかみさんのアパートに遊びに行ったときでした

ドアを開けた瞬間、ニャンコ特有の低姿勢で逃げていく姿を目撃

体はそこそこ大きいくせに、なんだかビクビクして凄く小心ぽかった

白黒の体、鼻の下に髭のような模様

もう一発で虜になってしまいました

遊びに行く回数も徐々に増え、やがてドアを開けた瞬間に発する言葉が


「プチく~ん!!」


に変わっていきました







月日が流れ、私は正式にかみさんのアパートの住民となり、2人+一匹の生活が始まりました













オジョウチャマが生まれるまで、プチ君は我が家の中心的存在でした

年賀状のネタになり

結婚報告のネタになり

ニックネームには必ずと言っていいほど彼の名前が使われ

眠る位置はベットのど真ん中

誰よりも早く寝て

いつまでも丸まって眠っていた






そして9年前

彼は「主役」の座を奪われた

初めての赤ちゃんの存在に右往左往する日々

生活の中心が完全に変っていった




嫉妬するかも




そんな心配は取り越し苦労でした

それはそれは強烈に泣くオジョウチャマ

寝ないは泣くわでもうテンヤワンヤ

そんな中

いつの間にかベビーベットの枕元に静かに座り

ギャン泣きするオジョウチャマを

いつまでもじっと見つめていた




分からないことだらけで混乱する私と妻の傍まで

とことこっと歩いてきて

ちょこんと横に座った

まるで私たちをあやすかのように

やさしい眼差しで見つめていた





さらに5年の月日が流れ

我が家に「暴君」やってきた

そんな暴君に対しても

彼の優しさは変らなかった

そんなやさしさを他所に

やがて暴君が牙を剥き始めた




賑やかになったリビングでは

静かに伸びることが出来なくなり

彼の居場所は押入れの中へと変わっていった

子供たちが寝静まり、リビングでくつろいでいると

必ず押入れから出てきて

私たちの横に座った

昔を懐かしむかのように






春の日差しを全身に受け

窓際でスライムのように伸びきっていた





夏のうだるよな暑さの中

大きな体を伸ばせるだけ伸ばし

放熱に努めていた




天高く馬肥ゆる秋

彼も一緒に肥えていた




白い便りが空から舞い落ちる冬

私たちの湯たんぽとなって布団を暖めてくれた



そんな穏やかな日々を繰り返していた19年目の春

大きかった彼の身体が急激に痩せ始めた

毛艶が失われ

固い食べ物が食べられなくなってきた





やがて、水さえも受け付けないようになり

彼は動くことすら困難な状態になった

たった4日間の出来事だった






「もうお空に行くことになるかも」




そう子供達に告げた

オジョウチャマは薄々気づいていた

お坊ちゃまは良く分かっていないようだった




病院に連れて行き、点滴をしてもらうことを提案した




「プチ君は病院嫌いだからダメ、そっとしておいてあげようよ!」



私と妻も同じ考えだった

d0147676_23153748.jpg



それからオジョウチャマは

倒れて動けなくなってしまった彼に

スポイトでポカリを飲ませてあげたり

冷たくなってきた手を握り

やさしく語りかけていた

吐いてしまったり

お漏らししてしまったり

「汚い」ということを気にせず

一生懸命お世話をした





やがて吐血が始まり

呼吸が浅くなり

視線も遠くを見つめるようになった




本当に来る時がきたかも

そう思った私は

どうせなら息を引き取るところを見届けてやろうと

彼の冷たくやせ細った手を握り、じっと見つめていた

が、いつの間にか寝てしまった

そして妻も午前1時過ぎに眠りについた

弱々しくも、まだ呼吸はしていた





普段ならば起きるはずの無い時間に目が覚めた

午前2時55分

私たちの布団の横で

彼は眠っているかのように

静かに息を引き取っていた

家族皆が眠りについた直後のことだった

d0147676_23133855.jpg





2011年6月14日未明

18年という長い「猫生」を生き抜き

たくさんの伝説と

たくさんのやさしさと

たくさんの笑い話と

たくさんの思い出を残して

私たち家族のもとから

新しい世界へと旅立っていった



今彼は小さな壷の中

暫くは一緒にいよう

あと少し

もう少しだけ

君との思いでを肴に

酒が飲みたいから

d0147676_2341918.jpg



ありがとう

そしてお疲れ様でした

これからは空の上からのんびりと

私たちをみていてくださいな



じゃあね!
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by sb720 | 2011-06-16 06:10 | 家族 | Comments(16)
Commented by 時平 at 2011-06-18 04:51 x
おはようございます
最後は涙で雲って読めませんでした
きっと満足な一生でしたね
飼われた家族が良かった ぷう太家の歴史の一員だったんですね
合掌
Commented by pooh at 2011-06-18 07:23 x
私も読み進むうちに えぇっそんなもしかして、、、あぁやっぱり、、、
涙が止まらなくなってしまいました。

sb一家に寄添い続けた18年間だったのですね。
おじょうちゃまがまだ小さい頃に一緒に撮ったあの写真が忘れられません、あの2人の表情好きだったなぁ。。。

きっとこれからもお空の上からずっとずっとsb一家を見守り続けていってくれますね。

心からご冥福をお祈りいたします。
Commented by ぴょんこ at 2011-06-18 10:02 x
火曜日の朝、なぜか吸い寄せられるように実家に向かって、
ウチを目前にして、なぜか猛烈にトイレに行きたくなって、
ヘアピンカーブでお寺の坂を上がってトイレ借りて、
なぜか吸い寄せられるように婆ちゃんの墓に行って手を合わせてた。
あたし今でもエリザベスは婆ちゃんの近くで眠ってる気がするんだけど、
この日は特に近くでこっちを見てるような気がしてたんだ。
何か伝えたかったのかもしれないね。
友達が来たよ~ありがとぉ~って言ってたのかもしれんし、
いきなり巨大なのにイジメられて「助けて~」だったのかも。
エリザベスが失踪したのは5年前のちょうど今頃やったっけなぁ~。
そそ、実家に帰って父ちゃんと、プチ君の話してたんだよ。

それにしてもプチ君は絶大な存在感があったなぁ~。
二人の出会いから今までの事、すべて見守って来たんだもんね。
定位置は押入れの奥から空の上に移動するけど、
これからもずっと「あの顔」で見守ってくれるよ。
てかプチ君の居ない押入れなんて想像出来んわ・・・

遺影の写真がたまらなく可愛いよ。最高のショットだわ。
今度一枚ちょうだいね。心からご冥福をお祈りします。
Commented by mackenrow1 at 2011-06-19 00:21
私も読んでるうちにうるっとしてしまいました。
ぷちくんはsb家の一員でいれて幸せな猫生だったでしょうね~
時々ブログに出てくるぷちくんが良い味出してたのを思い出しました。

ふちくんやすらかに!
Commented by pentallica at 2011-06-19 22:37
この3枚のお写真は、ウチと同じです・・・。
もう3年近くですが、今も壷の中にいます。

プチ君のご冥福をお祈りします。
18年、長いようでとても短い期間だったと思います・・・。
きっと、プチ君は天国の虹の橋で待ってくれていますよ。
楽しい思い出を胸に。
Commented by fireblade929tom at 2011-06-20 19:39
ご無沙汰してます<(_ _)>

そうですか・・・ぷちくんとお別れだったんですね
でも、sb一家と一緒にいれた18年間はぷちくんにとって幸せな猫生だったんでしょうね。
それに、猫の18年といえば人間で言えば90歳以上。
大往生ですよね。

ぷちくん、やすらかにね・・・
Commented by sb720 at 2011-06-25 06:26
時平さんおはようさんです。

彼にとって、私たち家族の一員として生涯を終えたことは、どんな気持ちだたのでしょうね。

きっと幸せだったに違いない。
そう思わずにはいられません・・・。
Commented by sb720 at 2011-06-25 06:29
Poohさんおはようさんです。

よくあの写真を覚えていましたね。
私ですら忘れていたのに・・・。

実は彼がいなければ、私と妻は結婚しなかったのです。
真意は妻も知らないのですけどね。

彼はいつも何処かで私たちのことをじっと眺めていました。
大騒ぎしている時も、喧嘩をしているときも。

いま、空の上から何を見ているんでしょうね。
Commented by sb720 at 2011-06-25 06:39
ぴょんこさんおはようさんです。

自分のすぐそばで、息を引き取った。
凄く悲しいはずなんだけど、正直ほっとしたんだよね。
老衰でも手の打ちようがないって分かっていただけに、苦しまずに逝ってくれたこと、こちら側も覚悟が出来ていたこと、子供たちも理解をしていたこと。

夜中になぜか目が覚めて、硬くなってしまった彼を見た瞬間に「ありがとう、ほんとうにありがとう」って思った。

彼にとっては幸せな一生だったかどうかは分からんけど、どうなんだろね。


あっちの世界で、先輩に当たるエリザベスに会えたかな。
きっと高いところから見下ろされているんだろうなぁ。
もしかしたらまた押入れの隅にいるのかも。


未だに押入れを15センチほど空けておく癖が抜けないんだよね。
しばらくは「開かずの扉」ではなく、「開けっ放しの扉」になりそうです。

写真、こんど持って行くよ!
Commented by sb720 at 2011-06-25 06:43
マッケンさんおはようさんです。

ツブヤイタ~では明るく振舞っていましたが、この一週間、やっぱり寂しかったかな。
そこに居る、存在することが当たり前の生活から突如いなくなってしまった彼の存在の大きさに気づいてしまったからね。

コメント書けなくてすみません。
記事の方はしっかりと拝見させて頂いておりますのでご安心を(^^)v
Commented by sb720 at 2011-06-25 06:48
pentallicaさんおはようさんです。

penntallicaさんのブログトップの写真から、その愛情の深さは十分伝わっておりました。
きっと同じような気持ちだったのでしょうね。。。。

まだ壷の中で近くにいるんですね。
彼をお墓に・・って考えたのですが、暫くは皆と一緒にいることにしました。
もしかしたらずっとこのままかも。

18年と言う月日。
ほんとうにありがとうと、心からそう思います。

Commented by sb720 at 2011-06-25 06:52
fさんおはようさんです。

別れは本当に悲しいものですが、今回は悲しいと言うよりも、ありがとうと感謝の気持ちで一杯なんですね。
彼がいなければ今の生活は無かった。
それほど、私(たち)にとっては、かけがえの無い存在だったので。

90歳。
もう十分だよね。
最後の最後まで自分の力で歩き、私たちの手を借りようとしなかった彼の後姿、一生忘れないでしょう。

Commented by ふじこ at 2011-06-29 11:49 x
こちらではおひさしぶりです
少し見ぬ間にこんなことがあったのですね
動物を飼うということはこういう事も含めて・・・なんですよね(´・ω・`)

残されたほうはなんだか寂しい気もするけど
でも、18年も家族に愛されたのだから幸せな猫生でしょう
野良猫の平均寿命は5-6年なんて聞いたことありますから
それを考えたら本当まさに大往生だと思います

安らかな旅立ちでありますように、合掌
Commented by asige_com at 2011-06-29 13:01
梅雨の雰囲気ってイヤですね。
なんだか写真も撮れずなかなか投稿できませんでした。

この記事、ぐっときました。

とても愛されていたぷちくん、きっと天国で
皆さんのことを見守ってくれていると思いますよ^^

梅雨も明けそうです。
気分を切り替えていこうかと^^
お互いマイペースでゆっくりいきましょう。
Commented by sb720 at 2011-06-30 06:24
ふじこさんおはようさんです。

何時かはこの瞬間に立ち会わなければならないんですよね、寿命の関係上。

覚悟は出来ていました。
もうそろそろかな?って兆候はほんの少しづつ出てきていました。

いよいよその瞬間がって時に、
「嫌だぁ~、まだ逝かないで」って思わず、「ありがとう、もう十分だよ」って言葉が真っ先に出てきました。

自己満足かもしれませんが、今まで充実した生活を送ってきた証拠だって思っています。

家族の一員と言うよりも、もうご意見番に近い存在の彼。
空の上ではまた新米からやり直しですね(^.^)


Commented by sb720 at 2011-06-30 06:28
シゲさんおはようさんです。

子供たちと同じく、長いお付き合いでしたね。
ありがとうございました。

彼が空に上ってからというもの、梅雨のパワーよりも青空の力が勝っています。
やっぱり彼も私と同様、お日様が大好きだった証拠でしょうね。

梅雨ももうすぐ終わり。
いつまでもウジウジしていたら、空の上から笑われちゃいますね。

前(上)を向いて歩き出しましょうか!


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